【キャリコン実技】何が違う?一発合格する人と、沼にハマる人の決定的差
2025.08.08投稿
キャリアコンサルタント試験に挑むみなさん、こんにちは!夢ロープレ研究室です。
日々の勉強、本当にお疲れ様です。学科の勉強も大変ですが、やっぱり多くの受験生を悩ませるのが実技の面接試験ですよね。
私たちの研究室にも、たくさんの受験生がいらっしゃいますが、見ていて不思議に思うことがあります。それは、何度も何度も悔しい思いをしている方がいる一方で、まるで壁がないかのように、スッと一回で合格を掴んでいく方もいること。
「あの人と私、何がそんなに違うんだろう…?」
もしあなたが今、そんな風に感じているなら、この記事はきっと役に立つはずです。今回は、なかなか合格できない人がハマりがちな「沼」と、軽やかに合格していく人の「習慣」を徹底分析。合格への道を照らすヒントを探っていきましょう!
何度も落ちてしまう人がハマりがちな「沼」
残念ながら、何度も試験に落ちてしまう方には、いくつかの共通した「思い込み」や「クセ」が見られます。これはキャリアコンサルティング協議会が公表している評価区分などからも、客観的な事実として浮かび上がってきます。もしかしたら、あなたにも当てはまるものがあるかもしれません。
1. 「会話を盛り上げなきゃ!」という誤解の沼
これ、本当に一番多い落とし穴です。「ロープレは、会話が弾んで、スムーズに進まないとダメ!」と思い込んでいませんか?沈黙が怖くて、つい自分が話しすぎてしまったり、相談者が楽しそうに話してくれたら、それだけで「上手くいった!」と錯覚してしまったり…。
でも、思い出してください。これは「雑談」ではなく「面談」です。試験官が見ているのは、あなたがキャリアコンサルタントとして、どんなスキルを発揮できるか。ただ楽しいだけの時間では、「で、あなたの専門性(スキル)はどこで見せてくれたの?」と評価されてしまい、せっかくの腕の見せ所を逃している状態なんです。
2. 「問題の見立て」が浅い沼
相談者の悩みを、つい表面的に捉えてしまうケースです。これにはいくつかのパターンがあります。
- 「相談したいこと」と「本当の問題」のズレ: 相談者が最初に話すこと(来談目的)と、話を聞くうちに明らかになる根っこの問題(主訴)は、違うことが多いですよね。例えば「上司と合わなくて…」という相談の裏に、「誰かに評価されないと自分の価値を感じられない」という、より深いテーマが隠れているかもしれません。この根っこを掴めないと、話がずっと上司の愚痴で終わってしまいます。
- 「わかったつもり」の見立て: 「要するに、自己理解不足ですね」「それは仕事理解が足りないからです」…。こんな風に、便利な言葉でザックリとまとめていませんか? なぜそう言えるのか、相談者のどの言葉が根拠になるのかを具体的に示せないと、それはあなたの「感想」でしかありません。問題の本質は、相談者自身の言葉と感情の中に隠されています。
- 思い込みスルー: 「どうせ私なんて…」「普通はこうあるべきだ」といった、相談者の言葉に潜む「認知の歪み」。これこそが、相談者自身を苦しめている原因であることが多いのに、それを見過ごしてしまう。「そういうものか」とスルーしてしまうと、問題解決の糸口を逃してしまいます。
3. 面談が「堂々巡り」する沼
「一生懸命、話は聴いた。でも、それで15分が終わってしまった…」というパターンです。
- 進展のない15分: 相談者の悩みや愚痴に共感し、ただただ寄り添うだけで時間が過ぎてしまう。結果として、相談者の中に何の「気づき」も「変化」も生まれず、「ただ話を聞いてもらっただけ」で面談が終了。これは「傾聴」ではなく、「現状維持」です。
- 早すぎる店じまい: まだ10分しか経っていないのに、「では、今日のところは一旦ここまでで…」と、焦ってまとめに入ろうとするのも危険信号。限られた時間の中で、最大限の支援をしようとする姿勢が欠けている、と見なされてしまいます。
4. 「合格マニュアル」に頼りすぎる沼
「このパターンが来たら、こう返すのが正解」「この質問をすれば、評価が高いらしい」…。そんな受験テクニックに頼りすぎて、ガチガチになっていませんか?
目の前にいるのは、マニュアル通りの悩みを持った「相談者役」ではありません。たった一人の、ユニークな人生を歩んできた「個人」です。用意してきたシナリオ通りに進めようとすると、相手の言葉や感情を無視することになり、一番大切な信頼関係(ラポール)を自ら壊してしまいます。
5. 「聴いているつもり」の沼
傾聴は基本中の基本ですが、その質が低いと致命的です。
- うなずくだけ、繰り返すだけ: 相談者の言葉をただオウム返しするだけ、反射的に質問するだけでは、心は通いません。相談者は「この人、本当に私の気持ちをわかってくれてるのかな?」と不安になってしまいます。
- 頭の中が「次どうしよう?」で一杯: 相手が話している最中に、「次に何を質問しようか」「この話はどう分析すればいいか」と、頭の中で必死に次の手を考えてしまう。これでは、相手の話に100%集中できていません。その焦りは、必ず相手に伝わります。
- 感情や沈黙が怖い: 相談者が感情的になったり、黙り込んだりすると、どうしていいかわからず、慌てて話題を変えたり、不要な質問を投げかけたりする。でも、その沈黙こそ、相談者が自分と向き合うための、かけがえのない時間なのです。
6. 「自己流の練習」から抜け出せない沼
練習はしている。でも、成果が出ない。それは、練習の「やり方」が間違っているのかもしれません。
- 仲間内での傷のなめ合い: 受験生同士の練習は手軽ですが、お互いにスキルが未熟だと、「よかったよ」「頑張ったね」で終わってしまいがち。正しいフィードバックがないまま、間違ったクセをどんどん強化してしまう危険性があります。
- 「自分の姿」から目をそらす: 自分のロープレを録音して、逐語記録に起こしたり、動画で見返したりする作業。…正直、辛いですよね。自分の至らなさを直視するのは、本当に勇気がいります。でも、これを避けていては、自分が「なぜ」できなかったのかがわからず、いつまでも同じ場所をグルグル回るだけになってしまいます。
スッと合格する人が、当たり前にやっている「習慣」
では、一方で、さほど苦労せずに合格していく人たちは、一体何を大切にしているのでしょうか? それは、決して特別な才能ではありません。誰でも意識すれば身につけられる「習慣」なのです。
1. 試験を「スキル発表会」だと捉えている
彼らは、ロープレを「うまく会話する場」ではなく「私のキャリコンスキルを見てください!」という発表会だと捉えています。だから、難しい場面にこそ「よし、腕の見せ所だ!」と前向きに関わっていく。試験官に自分のスキルをアピールする絶好の機会だと考えているのです。
2. 「言葉の奥にある本音」を探しに行く
相談者の言葉を丁寧に聴き、その裏にある、まだ言葉になっていない「気持ち」や「本当の願い」をキャッチしようとします。来談目的を聴いたら、すぐに解決策を探すのではなく、「その時、どう感じたんですか?」と、まず感情に寄り添う。物語(ナラティブ)の全体像を捉え、過去の経験がその人にとってどんな意味を持つのか(経験代謝)を一緒に探求することで、面談がグッと深まります。
3. 「今日の面談のお土産」を意識している
面談が終わった時に、相談者が何か一つでも「お土産」を持って帰れるように、具体的な展開を意識しています。それは、新しい視点かもしれないし、小さな次の一歩かもしれません。自分の見立てを押し付けるのではなく、相談者と共有し、「一緒に」ゴールを設定する。15分という時間の中で、相談者にどんな「気づき」や「変化」をプレゼントできるかを常に考えています。
4. 「安心・安全な場」を作る天才
合格する人は、小手先のテクニックではなく、相談者が何を言っても大丈夫、と感じられる「安心・安全な場」を作るのが抜群に上手いです。言葉遣いや表情、声のトーンといった非言語的な部分も含めて、全身で「あなたの味方ですよ」というメッセージを送っています。だからこそ、相談者は心を開き、本音を話してくれるのです。
5. 「効果的な練習」のサイクルを回している
彼らは、ただがむしゃらに練習しません。
- 逐語記録で徹底的に自分と向き合う: 辛くても、自分のロープレを文字に起こし、「なぜあの時、あの言葉を選んだのか」「次はどうすればいいか」を言語化します。この地道な作業が、成長の最短ルートだと知っているからです。
- 質の高いフィードバックを求める: 仲間内の練習だけでなく、指導者や講師など、客観的に厳しい指摘をしてくれる人のフィードバックを積極的に求め、素直に改善に活かします。
- あえて「厳しい練習」をする: わざと圧迫的な相談者や、話が脱線しがちな相談者を設定して練習するなど、ストレス耐性を高めるトレーニングを積んでいます。本番で何が起きても、動じない自分を作るためです。
合格へのターニングポイントは「自分を知ること」
ここまで読んで、あなたは何を感じましたか?
もし、あなたが試験に苦戦しているなら、必要なのは、これまでのやり方を一度立ち止まって見つめ直し、「変えるべきこと」と「変えなくていいこと」を仕分ける勇気です。
変えるべきことは、これまで頼ってきた小手先のテクニックや、「こうすれば受かるはず」という思い込みです。
一方で、絶対に、変えなくていいこと。
それは、あなたがキャリアコンサルタントを目指した原点にある、「相談者の力になりたい」という、その純粋な気持ちです。
試験の評価基準はいろいろありますが、結局のところ、その根底にあるのは「目の前の相談者に、真摯に向き合えているか」です。その気持ちさえ失わなければ、スキルは必ず後からついてきます。
今一度、あなたのその温かい気持ちを思い出してください。
それこそが、どんなテクニックにも勝る、最強の武器になるはずです。
夢ロープレ研究室は、あなたの挑戦を心から応援しています!
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