【受験生のヒアリングで気づいた】キャリアコンサルタント試験の実技試験に落ちる人はどこがまずいのか?

【受験生のヒアリングで気づいた】キャリアコンサルタント試験の実技試験に落ちる人はどこがまずいのか?

この記事はキャリアコンサルタント試験の実技試験、特にロールプレイの面接試験を不合格になり、再チャレンジをし、絶対に合格したい受験生向けに参考になる記事となっています。ここでは日本キャリア開発協会(JCDA)とキャリアコンサルティング協議会(キャリ協)の2団体で行っている国家資格キャリアコンサルタント試験について解説します。

夢ロープレ研究室ではロープレレッスンの無料体験や無料のロープレカウンセリングを行っており、試験で不合格だった方の再チャレンジをサポートしています。そのため、試験に不合格だった事例を多く聞くのですが、多くの人は試験本番は普段やっていたロープレとは違っていた、という感想を話しています。

また、合格した人の話しも聞くのですが、人によってはあっさりと合格という人もいれば、何度も実技試験に落ちてからやっと合格した、という方も結構います。そのような方に話を聴くと、ロープレの練習を試験の方向性と違った方向で取り組んでいた、という感想が多いです。

ここではそのような受験生の声を受けて気付いた「ロープレ試験に不合格になる理由」をご説明します。どれも養成講座では具体的には教えないことかもしれませんが、気付いておくことは重要です。再チャレンジをして絶対に合格したい方には非常に役に立つ気づきだと考えています。



試験でキャリコンスキルを見せることを意識していない人

さて、なぜ面接試験に落ちるかについて考えてみましょう。

受験者の話を聞くと「ロープレはスムーズにいったのに不合格になった」とか「ロープレがぐちゃぐちゃで全然ダメと思ったけどなぜか合格した」ということが良く有ります。どちらも受験した自分の感触と実際の試験内容が違っていたものです。

どちらの感想のケースも受験者は試験中に「ロープレを上手くやろう」と考えて頑張っていたものと想像します。その為、感想の中心がロープレになってしまっています。ところが試験の評価基準にロープレを上手くやること、というものはありません。キャリコンの面接を行うためにはロープレを上手くやるスキルが必要なわけでなく、キャリアコンサルティングのスキルが必要なので当然と言えば当然です。

おそらく前者は試験中に相談者役と一生懸命会話をしていて、自身のキャリコンスキルを使う場を作れなかったのでしょう。後者は上手くかみ合わない相談者役との関係を何とかしようとキャリコンスキルを活用し、口頭試問でその状況をしっかり説明したのでスキル有りと判断されたのでしょう。

「いや、キャリコンスキルを見せなければいけないのくらい知っている!」

皆さんもそう思われていると思います。では、「ロープレの際に自分のキャリコンスキルの見せ方を意識して練習していましたか?」と質問されたらどうでしょうか?

おそらくスキルの見せ方を意識しての部分はやってなかった方が多いと思います。というより、教えてもらわなければスキルの見せ方を意識した練習は行わないでしょう。試験官にスキルを見せる、そこには客観的に自分のロープレを見ている自分がいる必要があります。これは練習しないとなかなかできません。

もっとも、仕事でお客さんと打合せをする機会が多い営業の方とか、日々相談・カウンセリングをやっている方等だったら、自分が話をしながら自分を客観視するスキルができているかもしれませんが、普通の方にはなかなか難しいと思います。

私はロープレの様子を録画して、後から見直すことをやっていけば、この部分は克服できると思います。つまり、自分のロープレを客観的に試験官になったつもりで見るのです。そして、自分がキャリコンスキルを示しているか?という目で確認すると、意外に自分はキャリコンスキルを見せてないことに気付くと思います。

ロールプレイは試験のプラットフォームにすぎない

このことからどのようなことが言えるでしょうか?

面接試験を行うためにロールプレイの形式をとるのは、受験者のスキル有無を確認するのに適した形式だからです。つまり、面接試験は受験者にキャリコン資格者として相応しいスキルが有るかどうかを見定めるために、左図のようにロープレというプラットフォームを準備し、その上に相談ケース設定および相談者役という設定を準備しているのです。

それに対し、ロープレで話をつなぐことを重視しているとスキルの表現が甘くなります。本来は「今、このスキルをしていますよ」というアピールを2人の試験官にしなくてはならないのに、目の前の相談者役とのやり取りで精一杯になってしまったのが裏目に出たのでしょう。

質疑応答で実際のロープレと乖離した説明をする人

次に考えられるのは質疑応答で自己理解ができていないと判断された、ということです。これはキャリ協で良く聞く話です。質疑応答の場はロープレの内容を試験官と受験者が共有する場と言えます。

試験官はロープレの様子をしっかり観察しているのですから、当然どのようなものであったかの自分なりの評価をしています。そして受験者が自身が行ったロープレの内容を試験官にアピールする場が質疑応答になります。言い方を変えると、試験官が自分の評価を確認し補正をかける場と言えます。

例えばロープレの出来が良くなかったケースで、受験者が自分のロープレは上手くいったというように説明した場合どうでしょう?試験官の評価が余り良くないものだった場合齟齬が発生します。試験官の立場に立ってみましょう。質疑応答でその齟齬の中身について確認しようとするでしょう。ところが、受験生の説明にロープレに対する自分の評価が妥当であると納得させるものが無かったとしたらどうでしょう?試験官はこの受験者自己理解が足りないと評価します。これでは受かりません。

自分の型にこだわる人

3つめのタイプは、自分のコンサルティングの型にこだわる人です。

どんな人にも同じ型の受け答えでしっかりとコンサルティングを進めることができたら、安心してロープレ試験に臨むことができます。その為に自分の型を探す受験生が多くいます。これがまずいのです。キャリコンのコンサルティングの基本はロジャーズの来談者中心カウンセリングです。自分の型でロープレを行うということはこの点に引っ掛かるのです。

自分の型にこだわると、どうしても相手の反応に対し柔軟性がなくなります。その結果、応答がぎくしゃくしたロープレになってしまいます。試験官がその点を見逃すわけはありません。そうなるとキャリ協でいう「態度」の評価が下がって合格できなくなります。

(参考)実務経験者資格で受験した場合
JCDAのロープレは経験しないと難易度が高い

ここで興味深いデータを共有したいと思います。下表を見て頂くと分かりますが、実務経験者枠での受験者の合格率がキャリ協とJCDAで大きく異なっています。4月に発表された25回試験ではキャリ協の合格率が57.9%なのに対しJCDAは35.5%と実に22.4%も差があります。23回は14.9%、24回では20.3%の差なので、回を追うごとに差が拡大しています。

なぜ、そのような差になるのかですが、養成講座修了者では差が殆どないことから、難易度ではないと考えられます。おそらくはJCDAの(1)主訴・問題の把握 (2)具体的展開 (3)傾聴という評価基準が、実際に養成講座でJCDA流のロープレに慣れていないと難しいのではないかと考えています。ただ、真偽のところは分かりませんが、実際ここまで合格率が違うということは、実務経験者枠で受験される方は今回はJCDAでダメだったら次回はキャリ協で受験する、という対策も検討した方が良いかもしれません。

まとめ

以上3つの代表的な「落ちる人」を紹介してきました。どれも指摘されれば「そうだよね」と思うことばかりだったと思います。

私が一番重視しているのはキャリコンスキルの表現です。キャリコンスキルをしっかり使えていれば、それほど変なロープレにはならないでしょう。ところがキャリコンスキルを意識しないでひたすらロープレを繰り返した受験生は、そもそも何がキャリコンスキルかを分かってないし、どのタイミングでそのスキルを使えば良いかの練習はやっていないでしょう。

実技試験の合格ラインは60%です。それは決して高い水準ではありません。しっかりキャリコンスキルを使ってロープレを行えばその水準をクリアできないことはありません。

面接試験対策については一部をガイドとして公開していますので、どう対策したら良いかと悩んでいる方は是非一読下さい。決して高い壁ではありませんので次回の合格に向けて正しい対策をおこなって必ず合格しましょう。



夢ロープレ研究室★ロープレ特訓のご案内

特徴1 「ロープレ特訓」と「カウンセリング」の組合せで「エラー」の解消

多くの受験生の話を聴いていると、いろいろな面で目的や手段、方法を間違って理解している方が非常に多いことに気付きます。たとえば、「ロープレをスムーズに行うために、どんな相談者に対しても対応できる『型』を身につけなければならない」という考えを持っている方が受験生には非常に多いです。

「来談者中心」という基本的なスタンスからいって、その考えは誤り(エラー)です。たぶん、どこの養成講座でも、試験対策講座でもそんなことは教えていないと思うのですが・・・。

ロープレ特訓では実際にロープレレッスンを始める前に、「事前カウンセリング」を行います。このカウンセリングはロープレの相談者役を行う「トレーナー」ではなく、多くの指導実績とロープレの分析スキルを持ち、独自のトレーニング方法に熟知した「カウンセラー」が行います。

そして事前カウンセリングの間に受験生の抱える「エラー」を探し出し、その受験生向けのカリキュラムに反映させます。

尚、現在は受講を検討する方のためにロープレ特訓60分コースの無料体験を行なっており、無料体験、事前カウンセリング・ロープレ特訓60分・カウンセリングの4回でエラーの部分を洗い出すよう進めています。

ロープレで上手くできなかったことの中には「分かっていたんだけど、できなかったこと(ミステイク)」と「間違った理解、方向性(エラー)」があります。ミステイクは自分自身で気がついていることなので、練習によって修正ができます。ところが、エラーの場合は正しい理解と方向性へ認識を変えないと、いくら練習しても修正されません。そのために事前カウンセリングでエラーの修正を行うことが重要なのです。

エラーが浸み込んでしまっていると、1度のカウンセリングでは修正できない場合や、ロープレレッスンを行なっている中で新たなエラーが判明する場合があります。そのような場合、都度カウンセリングを行い都度の修正を行います。

とはいっても、試験直前になると学んできたことの定着のためにロープレを数こなすことが重要になります。この部分は必ずしも私たちのロープレ特訓のレッスンである必要はありません。受験生同士や自分自身で指導経験が無い資格ホルダーと行うロープレでなければ定着の助けになります。

特徴2 ロープレは確認の場という意識の徹底

ロープレの練習をする上で、実際にロープレを回数こなしていくだけではロープレのスキルは上がっていきません。それは、ロープレはテーマ設定、相談者の設定等によりロープレ自体が異なってしまいますので、あるロープレで受けたフィードバックが汎用的に使えるものではないからです。

その為には、自分自身のロープレを振り返り、実際の自分の応答とあるべき応答とを比較し、次回はあるべき応答ができるよう意識づけを行っていくことが重要になるます。つまり、この過程が経験となり、スキルアップにつながっていくのです。

そして、実際にロープレを行うレッスンは、自主学習で学んだことが、間違いなくできるかの確認する場です。そのため、私たちは一つのレッスンから次のレッスンの間に行う自主学習(練習)がスキルアップのカギと考えて重視しています。

ロープレ動画の繰り返し視聴、ロープレの逐語化と見直し案の検討、動画や自身の頭の中にあるイメージを使ったシャドーロープレ等を行うとしたらかなり多くの時間をとられます。そのため、時間的に余裕がある間は2週間に1度、短くても1週間に1度くらいのレッスンを推奨しています。

とはいっても、試験直前になると学んできたことの定着のためにロープレを数こなすことが重要になります。この部分は必ずしも私たちのロープレ特訓のレッスンである必要はありません。受験生同士や自分自身で指導経験が無い資格ホルダーと行うロープレでなければ定着の助けになります。

特徴3 システマティックアプローチを元に組み上げた独自カリキュラム

ロープレ特訓ではシステマティックアプローチに基づいてカリキュラムを設定しています。下図のように、まず「関係構築と傾聴」を行いロープレの設定をケーススタディとして主訴・問題点の把握を行う経験を積み、本番のロープレ試験に備えます。

キャリアコンサルタント試験で重視される「関係構築」と「傾聴」です。この部分がしっかりできていれば確実に合格できます。それは次のようなステップになります。

Step1 関係構築を図りラポール形成ができる
Step2 相談者が当初話をしていなかったことを話をしてくれる
Step3 ラポールに助けられ傾聴が進む
Step4 問題点の見立てが容易になる
Step5 問題点を相談者役に気付かせるネタを入手できる

ここまでできるようになれば、そう簡単には不合格にはなりません。

そこでロープレ特訓ではこの「関係構築」と「傾聴」をまず重点的に指導を行います。ただ、ロープレを繰り返すのではなく受講者の状況に合わせて「最初の5分間トレーニング」や来談目的の聞き方のトレーニング「傾聴トレーニング」等のトレーニングを行い修正を行います。

「関係構築」と「傾聴」について目途が立ったら、次はまた、ロープレ試験で出される複数の設定を経験することで、その設定でありがちな主訴や問題点を経験理解し、本番の時に戸惑わないように準備します。

特徴4 ロープレの動画を元に複数の目で評価する

ロープレはロープレ毎に内容が異なるので、1回のロープレだけでは受験生の課題を見つけ出すのは困難です。そのため、一人の受験生の課題を知り、サポートするためには、その受験生の複数回のロープレを確認する必要があります。

夢ロープレ研究室のカウンセラーは受講生の過去の動画を繰り返し見ています。特にカウンセリングを行う前には受講生の過去のロープレを見るようにしています。また、ロープレの評価の判断に迷う部分や、どのようなカリキュラムで指導すべきかが難しい場合、複数のカウンセラーでロープレを確認しながら対応していきます。

複数の目でロープレの動画を見ることで、ひとりだけでは把握できなかったエラーや重要な課題に気付くことができますし、より本番に近い評価を行うことができるからです。

特徴5 「これをやったら試験に落ちる」という部分に特化したチェックシートで受験生の課題を視える化

自分の課題を明確にすることが、自身の成長につながります。ロープレもまた然りです。ロープレ特訓では「これをやったら試験に落ちる」という部分に特化した「ロープレ振り返りチェックシート」をロープレのたびに作成し受講生の方に共有しています。

このチェックシートは公開されている試験範囲情報や試験実施機関から出版されている教科書等で、ロープレ試験で見るポイントして上がっているものを体系的に整理したものです。評価を合格水準に「ある」か「ない」かの2択にすることで改善ポイントを明確にしやすいよう工夫しています。

ロープレ特訓では「学習記録シート」というファイルを作成しており、ロープレ動画のリンクとチェックシートを時系列に管理できるようにしています。また、基本、チェックシートのチェックはロープレを行なったトレーナーが行いますが、試験前等、複数の目でロープレを評価する必要があるときは、カウンセラーがロープレ動画を見てチェックシートの記入を行います。

ロープレ特訓には300分コース(レッスン5回)、420分コース(レッスン7回)、600分コース(レッスン10回)の3種類が準備されており、レッスン7回の420分コースが標準的なコースと考えています。

標準的な420分コースのモデルパターンを下図に示します。ただ、状況は受験生それぞれで異なりますので、弱点の解消を着眼点にカリキュラムはアレンジしていきます。文字通り「あなただけのためのロープレレッスン」です。

1)コースの種類

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2)各コースの受講の目安

①300分コース(事前カウンセリング+60分コース5回分)
 既に来談目的を正しく聴けている
 質問が多いが、的外れな質問は行なえていない
②420分コース(事前カウンセリング+60分コース7回分)
 来談目的を正しく聴けていない
 質問が多く、たまに的外れな質問を行なってしまう。
 キャリコン主導の面談になってしまう
③600分コース(事前カウンセリング+60分コース10回分)
 養成講座でロープレの基本を学んでいない(実務経験者資格での受験者)

3)オプションメニュー

オプションはロープレ特訓コースのオプションと論述試験対策の2種類があります。ロープレ特訓コースは60分コース1回、2回、3回のコースがあります。

論述試験対策オプション下図のように論述試験対策動画を視聴頂き、過去問を提出、アドバイスシートを受け取るものと、それに30分間のオンライン解法指導がセットになったものがあります。

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受講生に合わせた受講パターン

ロープレ特訓は「ロープレ特訓60分コース」と「カウンセリング(60分)」の組合せで進んでいきます。上記の420分コースの場合、以下のような流れが基本になります。

事前カウンセリング→①ロープレ特訓60分→②カウンセリング1回目→③ロープレ特訓60分→④カウンセリング2回目→⑤ロープレ特訓60分→⑥ロープレ特訓60分→⑦ロープレ特訓60分

カウンセリングに関しては以下のようなパターンが一般的になります。

カウンセリング1回目:「関係構築」「傾聴」
カウンセリング2回目:「主訴の把握」と「問題点の把握」

ロープレの学習ステップ

キャリアコンサルティング協議会受験者対象 ロープレ特訓60分コースの無料体験を募集いたします。この機会に夢ロープレ研究室のロープレ特訓をご体験ください。
詳細は夢ロープレ研究室★ロープレ特訓をご覧ください。

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