(コラム)キャリアコンサルティングとコーチング
2024.12.26投稿

ロープレの無料相談・レッスン無料体験でロープレのお相手をしていると、時々この人はコーチングと間違えているな、と感じる時があります。やたら質問が多く、しかもその質問が意図が見え見えのものが多いからです。キャリコンであれば、来談者中心が基本なので、そうはなりません。
キャリアコンサルティングとコーチングは似たような2つの相談形態ですが、イマイチ差が分からない方が多いのでしょうか?どちらも傾聴スキルを使って相談者の話を深く聞き、相談者に働きかけることで、相談者の中にある答えを導き出す相談、という風に感じているのではないでしょうか?
それではキャリ協の作成した「大学等におけるキャリア教育実践講習テキスト」平成24年版をもとに2つの定義を比較してみましょう。
キャリアコンサルティング
個人が、その適性や職業経験等に応じて自ら職業生活設計を行い、これに即した職業選択や職業訓練等の職業能力開発を効果的に行うことができるよう個別の希望に応じて実施される相談その他の支援をいいます。
コーチング
コーチがクライエントの話に耳を傾け、質問などを投げかけることで、クライエントの自発的行動を促すことで、目標を具体化し、それに向けての選択肢などを明らかにし、動機づけをして行動を起こすよう支援することを目的とします。
何となく漠然とした感じですが、コーチングの代表的な手法「GROW モデル」を理解すればその差は明確になります。
GROWモデルとは、「Goal」「Reality・Resource」「Option」「Will」の4つの要素を明らかにすることで、問題解決や課題達成に向かうアプローチです。
- Goal:期待する成果の明確化
どのようになりたいか、何を期待しているかを具体的にイメージする - Reality・Resource:現状の把握・資源の発見
現状を把握するとともに、利用できる資源(ヒト・モノ・カネ・情報など)を明らかにする - Option:選択肢の創出
目標に向けての代替案を複数創り出す - Will:目標達成意思の確認
いつまでに、何を、どのように実行するかを決定する
これをキャリアコンサルティングと比較してみましょう。
キャリアコンサルティングの相談者はGoalを持っていませんケースが多いです。「~だけど、どうしたら分からない」という相談です。一方でコーチングの場合は明確ではないものの、Goalを持っています。つまり「~するために、どうすべきが分からない」ということでコーチングを依頼するのです。
それ以降のROWについては2つとも同じような感じですが、スタートが目標を達成するために、なので色合いが変わってきます。「Reality・Resource」はシュロスバーグの4S点検と同じですが、おそらくはコーチングの場合、コーチが相談者の言葉から状況を把握し、目の前の相談者が気がついていないであろう事象を質問することで浮かび上がらせることになります。その際にクローズクエスチョンを使うことも多くなります。
キャリアコンサルティングでの質問は相談者に語らせることで、相談者が4Sの状況を理解し、自分で解決策を見出していくためのものです。そのため、キャリコンが把握した状況を前提とした質問はやってはいけないことになります。あくまでも相談者自身が気づき、思い出すものなので、キャリコンは基本、オープンクエスチョンで相談者に自由に語ってもらうことが必要です。
他にもいろいろありますが、コーチングは目標があって、どうして良いか分からない人が相談、キャリアコンサルティングは目標が明確でなく、今後のキャリアをどうして良いか分からない人が、自分自身で目標を決め、やることを決めるために行う相談、とざっくりイメージしておけば良いかと思います。
<<学科試験対策メルマガ 第288号(2024年11月26日配信)掲載記事>>
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